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zoom RSS 鈴鹿峠を越える 東海道・水口宿−関宿

<<   作成日時 : 2007/09/08 20:55   >>

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 近江の街道を巡るシリーズ、今回は鈴鹿峠を歩いて越える旅です。


9月8日(土) 天気 晴れ

 午前9時19分、近江鉄道水口石橋駅下車。この駅は水口宿のど真ん中にあって、すぐ横の道が旧東海道である。
 ホームには同じようなリュック姿のおじさんが三人ほど一緒に降り立ち、これは街道歩きのお仲間か?と思っていたら、みんな違う方向へ散ってしまい、結局東海道を歩きだしたのは私一人だけだった。
 
 線路を渡ったところが三筋の広場。東海道はここで三つの通りに分かれていて、広場の中心には立派なカラクリ時計がある。真ん中の道を選んで土山に向けて出発。

【水口宿・三筋の広場】
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 しばらくはアーケードの通りを進む。意外と古い家が残っていない。やがて三本の通りは合流して一つになり、東見附跡へ。ちょっとした小公園になっていて、お地蔵さんが祭られている。今日の道中の安全を祈願する。

【水口宿・東見附跡】
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 旧東海道は国道一号線と県道の間を通っている。今在家の一里塚は復元されていた。木もなかなか大きく育っている。こういう試みはいいことだと思う。

【今在家・一里塚】
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 しかし、今日は残暑が厳しい。太陽がちょうど正面にあって、まともに照らしてくる。民家の軒先の影を選ぶようにして歩く。熱中症になってはかなわないので、こまめにペットボトルのお茶を飲んで水分補給をする。まだ午前中なのにこの暑さでは無事に鈴鹿峠にたどり着けるだろうかと、ちょっと弱気になる。

 国道を渡って水口町から土山町へ。土山はお茶が名産で、道端にも茶畑が現れるようになる。
 再び国道を渡ると、道が茶色のカラー舗装に。通りに面した家ごとに「旅籠○○屋跡」という支柱が立っている。ここは大野という集落で、水口と土山の間の「間の宿」として機能していた由。

 大野小学校横の公園で小休止。お腹が空いたので、持ってきたおやつ(SOYJOY)を食べる。時刻は10時50分。まずまずのペースか。

 歩き始めてすぐのところに、昔の松並木が残っている。国道一号線を走っていると「旧東海道松並木」との看板が目に付くが、ここのことらしい。でも、松並木といってもわずか100mほどなので、わざわざ見に来るとガッカリすると思う。

【東海道・松並木】
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 道はやがて野洲川に突き当たる。「歌声橋」という名のアクリル屋根付きの歩行者専用橋がかかっている。ここからの眺めはなかなかのもので、緑の木々と白い河原、清冽な水の流れのコントラストが鮮やかだった。

【歌声橋より国道一号を望む】
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 国道に合流して、いよいよ土山宿。右側に入っていく茶色のカラー舗装の道がそうである。土山は宿場の保存に熱心なところで、町並みは整備されていてとても気持ちがいい。古い建物はそんなにたくさんないのだけど、いかにも宿場町という風情は残っている。

 宿の中心部に旧本陣の建物がそのまま残っているが、残念ながら公開はされていない。今でも人が住んでいるらしく郵便屋さんが手紙を配達していた。ちなみに本陣の主の名前は土山さんという。ウソのようなホントの話。

【土山旧本陣】
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 さて、時刻は12時前。そろそろお昼にしなければならない。街道沿いに民芸茶屋みたいな店があり、食事もできそうなのでそこに入る。屋号は「うかい屋」。
 ざるそばを頼む。テーブルにらくがき帳があり、見ていると結構街道を歩いて旅している人もいるみたいだ。

 店の人に「今日はどこから歩いて来られました?」と聞かれる。「水口から鈴鹿を越えて関まで行くつもりです」と答えると、「結構東から来られる方が多いですよ。これから出会われるかも知れません」と言われた。でも、結局この日は街道歩きの旅人には誰も会わなかった。
 街道歩きを始めてみて気がついたが、ほとんど歩いている人には出会わない。山奥の登山道の方がよほど人が歩いている。現代の街道とは人が歩かない道のことかと思う。

 おそばは、手打ちではないもののコシがあって美味しかった。鴨なんばんが名物みたいなので、涼しいときにでもまた来てみたいと思う。

【土山宿・うかい屋】
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 土山宿のはずれに「道の駅あいの土山」がある。立ち寄ってトイレを済まし、鈴鹿越えに備える。ペットボトルのお茶がなくなったので、自販機で「ゆうがお茶」なるものを買う。これは水口町特産のかんぴょうを使ったお茶だという。飲んでみたけど普通のお茶で、どの味がかんぴょうの味なのかよくわからなかった。

 さて、いよいよ鈴鹿峠越え。国道の右側の歩道を歩く。道はゆるやかな上り坂である。
 歩道の幅は1.5mほどあって歩きやすい。ただ、やはり暑い。日陰を見つけるたびに立ち止まって水分を補給する。

 人家のあるところで、こちらへ歩いて来たおじいさん、すれ違う時に「今日は暑いやろー。頑張りなー!」って声をかけてくれる。でも、こちらは笑顔でうなずくのが精一杯。

 国道の上を第二名神の長い橋梁が横切っている。ここに鈴鹿馬子唄の碑なるものがあった。コンクリの階段に腰を下ろしてしばし休憩。峠はまだ遠い。

 国道の単調な上りに飽きた頃、右手にドライブイン山賊茶屋跡。ここで道を間違えてしまった。山賊茶屋の所から右手に入る道が旧道だと勘違い。茶畑の中をさまようことになる。元の国道に戻るまで、20分くらいロスしてしまった。

 鈴鹿峠への旧道は上り線トンネルのすぐ手前。というか、歩道がここでなくなるので、旧道を歩かざるを得なくなる。(下り線トンネルには歩道がある)
 少し上ると道は平坦になり、万人講大石灯籠と休憩所がある。道はやがてヒノキ林の中に入り、三重県との県境へ。どうやらここが鈴鹿峠の頂点(378m)のようだ。

 右手に「鏡岩→150m」と記された看板があるので、寄っていく。鏡岩についての詳しい説明は省くが、ここは鈴鹿峠一の展望スポット。岩の上に立って見ると、これは絶景。右に左に複雑な屈曲を見せる国道一号線が一望の元に見渡せる。高所恐怖症の人にはちょっと辛いだろうが、鈴鹿峠を通る際には是非行ってみてほしい。

【鈴鹿峠・鏡岩より三重県側を望む】
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 峠から三重県側の道は、七曲りの急な下り坂。国道の下を潜ってからは、短いながらも石畳があった。苔むして古そうだが、これが江戸時代からあったものかどうかはわからない。

 片山神社を過ぎると、道は緩やかな直線の下り坂になり、やがて国道一号と合流。その側道を通って坂下宿へと向かう。
 道が二車線になると坂下宿。ただ、ここは宿場らしい面影はほとんど残っていない。空き地に本陣跡の標識が虚しく立っているばかり。

 午後3時過ぎ、鈴鹿馬子唄会館到着。キャンプ場の管理棟みたいなヘンな形の建物である。
 中に入ると吹き抜けのホールになっているが、冷房が入ってなくて暑い! 管理人らしきおじさんに話を聞く。坂下宿の中を通っているのは旧国道一号線で、道幅の拡幅によって取り壊され家が多かったらしい。旅籠ももう店をたたんでしまい、住んでいた人は他所の土地へ移ってしまったとのこと。

 鈴鹿馬子唄というのは「坂は照る照る、鈴鹿は曇る。あいの土山雨が降る」という歌詞だけは知っているが、実際どんな歌なのか聞いたことがなかった。管理人さんに、「鈴鹿馬子唄って今でも聴くことができますか?」って尋ねると、事務所から小型のテープレコーダーを出して聴かせてくれた。
 予想以上にのんびりした唄で、しかも節回しが複雑。これはちょっと覚えられない。この会館では週に2回、20人ぐらいの人が練習に励んでいるとの由。

【鈴鹿馬子唄会館】
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 旧街道を関に向けて歩き出す。鈴鹿馬子唄会館より下、沓掛の方が古い家が多くて宿場町らしい雰囲気がする。
 国道に合流してカーブを曲がった左手に、広重の東海道五十三次坂下宿で有名な筆捨山。奇岩怪石の多い山なんだけど、樹木が生長したせいか昔見たときよりも印象が薄く感じる。

 関宿まで国道をだらだらと下る。左足のひざ裏が痛くなってきた。7月に中山道を歩いた時は右足が痛くなったのに、不思議なものである。
 ようやく道が平坦になって、東海道四十七番目の宿・関に到着。ここは国の伝統的建造物群保存地区に指定されていて、宿場町の町並みがそのまま残っている。観光にも力を入れているらしく、国道沿いに「東海道関宿」の大きな看板と駐車場がある。

 西追分の休憩施設でパンフレットをもらい、町の中を歩き出す。両側は同じような高さの二階家で、電柱がないせいか空がやけに広く感じる。
 さすがに観光客がちらほらいるが、皆車で来た人たちらしい。地蔵院のある一角がひときわ賑わっていた。

【関の町並み】
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 深川屋という古い菓子屋で、「関の戸」という銘菓をおみやげに買って帰る。「関の戸」とは、一口で言えば小さな餡餅に砂糖をまぶした上品な菓子である。15個入り850円也。

 関宿の町並みはまだまだ続くが、今日はもうJR関駅へ行って旅を終えようと思う。街道から右へ折れて国道を渡れば、きれいな駅舎のJR関駅。16時49分発のディーゼルカーに乗って、柘植方面へ向かった。


<後記>

 本日歩いた距離は約27km。休憩込みで7時間20分かかりました。
 しんどかったのは、鈴鹿峠へのだらだらとした上り。ほとんど国道の歩道だったので、暑さと単調さに参りました。
 良かったのは、鈴鹿峠の鏡岩。眺望が抜群でした。それと、関宿の町並み。余裕があればもっとじっくり見学したかったです。
 このコースは距離はやや長いものの、景色に変化があって楽しいです。国道は歩道が完備していて、旧街道は車がほとんど通らず、歩きやすいのも良かった。特に土山宿のあたりは印象的でした。
 近江の街道めぐり、次は中山道の続き(武佐から北)を歩きに行く予定です。

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