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help リーダーに追加 RSS 富山・北陸一泊二日まちめぐり(1)

<<   作成日時 : 2008/08/31 13:14   >>

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 青春18きっぷを使ってどこかへ行こうと思い立った。
 行き先は、いくつか候補があったが、なんとなく北陸方面へ行きたくなって、富山のホテルをネットで予約。
 あとは行き当たりばったで、観光する場所も決めていない。果たしてどんな旅になるだろうか。


 8月26日(火)。最初に乗った湖西線の電車は近江舞子止まり。5分ほど待って後続の近江今津行きの電車に乗り継ぐ。まだ朝の8時前。空はどんよりと曇っていて、冷房の効いた車内にいると肌寒く感じる。
 近江今津に着くと、福井行きの電車がすでにホームで待っている。たった2両しかないが、車両は新しい。ちなみに乗車率は50%程度。これが少ないのか多いのかは、ちょっとわからない。

 8時54分、敦賀駅着。終点の福井まで行かずにここで途中下車する。理由は、次の金沢行きの列車が敦賀始発だから。
 朝食を抜いて来たので、ここで何か食べようと思う。駅前にはきっと喫茶店があるはずなので、そこでモーニングでもと思って外に出た。

 駅前広場の一角に喫茶店があってモーニングの貼り紙が。ところが値段を見てびっくり。なんとモーニング600円!! 高い!高すぎる。お昼なら定食が食べられる値段だよ。
 きっと駅前だから高いのだろうと思い、別の店を探すことにした。駅前通りを歩き出す。一軒目、閉まっている。二軒目、閉まっている……。あまりに駅から離れすぎると戻れなくなるので、ここでUターン。モーニングはあきらめるしかない。

 この駅前通りには、なぜか松本零士のアニメのキャラクターのブロンズ像がある。「銀河鉄道999」と「宇宙戦艦ヤマト」。松本零士と敦賀と一体どういう関係が? 出身地?それとも作品のモデルにでもなった? と、帰ってからいろいろ調べてみたけど、結論は「無関係」だった。なんじゃそりゃ。
 しかし、この駅前商店街、寂れているなあ。こういう地方都市は車社会なので仕方ないのかも知れないが。
 結局、駅に戻って立ち食いそばを食べた。天ぷらそば380円也。ゆで麺なのだが黒くて太い越前そばの系統で、天ぷらの小海老も美味しくてなかなか味があった。
 
 9時54分の金沢行きは6両編成で、4人掛けのボックス席が並ぶ昔の急行型車両。発車間際には湖西線の新快速から乗り継ぐ乗客で、ほぼ席が埋まった。
 このまま終点の金沢まで乗って行くかどうか、ちょっと迷う。車内は中年のグループ連れが多く、結構騒がしい。隣の座席のおじさんは明らかな鉄ヲタで、さっきから一心不乱に時刻表を手繰ってはしきりに何か書き込んでいる。なんとなく居心地が悪い。

 10時49分、福井着。トイレにも行きたくなったので途中下車。1時間ほど待ち時間があるので、町に出てみる。
 福井駅は高架のすごく立派な駅舎になっていて驚いた。まるで新幹線の駅みたいと思ったが、それもそのはず、整備中の北陸新幹線開業を意図して立て替えられたものだそうだ。立派になるのはいいけど、地方色が薄れるのはちょっと寂しい。

 福井駅前を歩いてみる。こっちは敦賀と違って活気がある。さすがは県庁所在地といったところだろうか。町に人がいるのはいいことだ。
 商店街の中に福井名物ソースかつ丼の店というのがあった。お持ち帰りメニューに「ソースカツドッグ」というのがあったので頼んでみる。ホットドッグをみたいなパンにキャベツとソースカツをはさんで、ケチャップとマスタードがかけてある。テイクアウトしたのを駅の待合室で座って食べる。パンは片手では持ちきれないほど大きく、ソースかつ四枚もボリュームがある。もちろん揚げたてだからうまい。これでお値段280円はどう考えても安い。B級グルメとしては満点だろう。おやつ代わりに食べたのだがおなかが一杯になった。これで今日はお昼を食べなくてもいいな。

 福井発11時47分金沢行きは3両編成。乗車率は50%以下で、福井を離れるに従ってどんどん空いてくるという典型的な鈍行列車。ボックス席を独り占めしてゆったりと過ごす。小松でちょっとお客さんが乗ってきたが、大したことはない。すでに秋の気配がする田園風景を眺めていたら、眠たくなった。電車に揺られてうとうとと居眠りするのもいいものである。

 金沢着1時23分。20分ほど時間があるので、改札を出て構内のみやげ物店を冷やかす。金沢は一級の観光地なのでお土産品もたくさんあって、その華やかさは京都に似ている。今回訪れた駅のなかで一番活気があったのがこの金沢駅だった。
 お土産屋のなかに飴の俵屋を見つけた。ここの「じろ飴」という水飴が好きなので、ちょっと早いけどお土産に買っておく。300g入り1050円也。

 金沢発1時44分の電車は始発じゃないので座れるかと危ぶんだのだが、乗客はほとんど金沢で降りてしまい、またしても乗車率は50%以下。今回の旅行で合計16本の列車に乗ったが、座れないということはなく、ほとんど進行方向窓側の席を確保することができた。北陸線は、雷鳥、はくたか等の特急が頻繁に走っているのと、普通電車も1時間に1本程度の割合で運行しているので輸送能力に余裕があるのだろう。

 倶利伽羅トンネルを抜けて富山県に入ると、最初の駅が石動(いするぎ)。駅前の風景を見て「あれ?」と思う。なんか感じが違う。福井−石川県間では感じなかった違和感がある。強いて言えば風景が鄙びているとでも言おうか。越前から越中へ、違う「国」に入ったというのが正解なんだろう。
 そういえば、隣のボックス席に座っているおじさんたちの会話が半分も聞き取れない。たしかに日本語使っているはずなんだが。富山県の方言が難解という話は聞かないので、イントネーション等の言い回しが独特だから、耳に馴染んでいないんだろう。やっぱり違う「国」に来たようだ。
 高岡で下車するかどうか迷ったが、そのまま富山まで乗って行く。富山着2時38分。

 さて、これからどうするか。実は、富山に来たらどうしても見ておきたいところがある。それは日本初にして唯一のLRT、富山ライトレール・ポートラムである。
 LRTとはライト・レール・トランジットの略で、要するに軽車両による新しい鉄道システム。と言ってもポートライナーやゆりかもめみたいな新交通システムとはまた違う、低床型路面電車による地域密着の鉄道である。
 富山ライトレールはJR富山港線が廃線になった後を引き継ぐ形で2006年4月に運行開始。富山港線の路線をほぼそのまま使っているが、JR時代と比べると、駅が増え、車両が新しくなり、運賃が安くなって、さらに運転本数が増えた。まさにいいことずくめである。
 前置きはこれぐらいにして、早速乗ってみよう。乗り場は富山駅の北口にある。

画像

 ちょうど岩瀬浜行きの電車が入ってきた。第一印象は、「おおっ、すげえかっこいい!」。デザインは未来的というか、明らかに最先端を行っている。一目見ただけで乗ってみたくなるデザインと言っていいだろう。
 中に入ってみると、室内もモダンで明るい。運転席を覗くとこれまた何やらハイテクっぽくデザインで、こちらもカッコイイ。乗っただけで楽しい気持ちになってくる。

 最初は道路との併用軌道を、ポートラムは滑るように走り出す。加速の滑らかさは別次元。軌道が新しいせいか、揺れもほとんどない。座席の高さも低いので、目線がちょうど道を走る1BOXカーと同じぐらい。これも新鮮だった。
 
 2駅目から道路と分かれて専用軌道へ。途端に揺れ始める。国鉄時代からの線路をそのまま使っているせいだろうか。なんとなくこの新しい車両に似つかわしくない乗り心地だ。
 駅はすべてこのLRTのために新設されていて、これもなかなかいいデザイン。駅の解説や周辺の観光案内がわかりやすく示されていて、止まっている間にちょうど読むことができる。こういう統一感のあるデザインは歓迎だ。

 沿線の住民にとって、電車が通っても特に関心はないはずだが、このポートラムの場合はちょっと違う気がする。道を歩いている親子連れも、自転車に乗っている女子高生も、仕事の合間に一服しているおじさんも、みんなこちらを見ている。注目度は抜群である。こんな電車、うちの町にも通ってほしい。

 25分ほど走って終点の岩瀬浜到着。運賃は200円の均一料金で、これは安い。岩瀬浜周辺は何もないところなので、少し歩いて運河を見に行っただけで引き返す。午後3時前後という中途半端な時間にも関わらず、行きも帰りも結構な数の人が乗っていた。

 富山駅に戻ると4時前。もう1ヶ所どこか観光できる。そこで、駅でもらったパンフに「徒歩10分」って書いてある富山城に行ってみる。
 ……徒歩10分のはずなのに、実際20分くらいかかったよ! 信号待ちの時間とか全く考慮してないっぽい。不動産屋の広告じゃあるまいし、こういうのは多めに書いといた方がいいと思う。

 富山城は戦後の再建で中は郷土博物館になっている。200円払って入館。展示に関しては全く期待していなかったが、近年リニューアルしたらしく、映像を使った最新型の展示になっていて、非常にわかりやすかった。富山城の歴史に焦点を絞っているのと、大事なことは繰り返して記述するなど、観覧者の視点にたった展示になっているのがよかった。

 富山城の天守展望台から街を見ていると、ひときわ目立つ大きな建物がある。ビルとビルとを大家根でつないだ斬新な構造と高い塔。こんな地方都市にも金持ちはいるんだなーと気になって見に行ってみると、それは市役所だった……。
 せっかく来たので、地上70mの展望塔に上ってみる。最上階には市長室でもあるのかと思ったら、ただの展望室だった。しかし、「監視カメラが作動しています」って注意書きが一番目立つところにあるのはどうかと思う。

 駅前のビジネスホテルにチェックイン。富山はビジネスホテルが非常に多く、値段も安いところは3,000円からとよりどりみどり。今回は駅から徒歩3分の「リラックスイン富山」というところ。ダブルのシングルユース朝食付で5,480円はリーズナブル。ちなみにネットで予約したのだが、楽天やじゃらんよりもホテルの専用予約サイトの方が値段が安かった。
 
 このホテルはとにかく室内の設備が充実している。バスが洗い場付きで独立していて、チェアは座り心地が良さそうな肘掛つき。テレビは20インチでのアクオスで地デジが入っている。他にも、ズボンプレッサー、空気清浄機、加湿器と普通のホテルでも貸し出ししかやっていないものが常備されている。たぶん、富山市のビジネスホテルは過当競争になっていて、こういうところで差別化を図っているのだろう。

 夕食は富山駅ビルの名店街へ。白えび天丼刺身付きというのを頼む。白えびは富山湾だけで獲れる小型のえびで、天ぷらはぱりぱりと香ばしくて刺身はねっとりと甘い。料理法でこれだけ食感が変わる素材も珍しいかも。白えびの刺身は作るのに手間がかかるのか量のわりに値段が高いが、富山に行かれた折には食されてみることをお勧めする。

 今日の日程はこれでお終い。明日はどこへ行くか、まだ決めていない。たぶん、また行き当たりばったりになるだろう。


その2)へ続く

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